エシカルとは?意味や事例、エシカル消費のポイントを解説
こちらの記事では、エシカルの意味やその具体的な事例、エシカル消費のポイントを分かりやすく解説します。消費者がエシカルな選択をすることで、地球環境や社会にどのような影響を与えるかを考えることが求められる中、一人ひとりが社会的責任を果たし行動することで、より良い未来の構築に寄与できるので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!
エシカルとは?意味を解説
「エシカル(ethical)」とは、直訳すると「倫理的」という意味です。「倫理的」と聞くとイメージしにくいかもしれませんが、「多くの人が正しいと思うこと」や「本来人間が持つ両親から発生した社会的規範のこと」を指します。
そのことからエシカルというと、「地球・社会・動物・人間に対し配慮し、正しい選択を促進する」という概念で使用されています。
具体的には、地球環境を守る行動や労働などの社会問題の解決、そして私たち人間が健康で持続可能な社会を築くことが挙げられます。エシカルな選択をすることは、自分だけでなく社会全体にとっても利益があるのです。
なぜ「エシカル」志向が必要なのか?
「エシカル」志向が必要である理由は、私たちの消費行動が環境や社会に大きな影響を与えるからです。例えば、不当な労働条件や環境破壊を伴う製品の消費を続けると、地球環境の悪化や社会的課題が解決されません。また資源の枯渇や健康被害につながる持続不可能な消費も健康リスクを増大させ、私たちの生活の質を低下させます。
つまり、「エシカル」な選択は、環境や社会への配慮だけでなく、私たちの生活の質や未来世代の幸福にも直結しているのです。このように考えると、エシカルな選択をすることが日常生活の中でますます重要だと感じるでしょう。
環境問題を解決するための具体例
持続可能な地球を次世代に引き継ぐためには、環境への負荷を減らすことが大切です。 具体的な例としては、プラスチックごみの削減や再生可能エネルギーの使用があります。プラスチックごみの削減は、私たちが日常的に使うプラスチック製品の量を減らし、リサイクル可能な素材や再利用可能な製品を選ぶことで実現できます。最近ではペットボトルを再生し、洋服の原料となるリサイクルポリエステルに再利用する企業が増えてきました。 また、再生可能エネルギーの使用は、太陽光や風力といった自然のエネルギー資源を活用することで、化石燃料の使用を減らし、CO2排出量を削減することに繋がります。太陽光発電は個人宅にも設置ができ、災害時の電気供給にも役立つので、検討してみる価値はあるでしょう。
人権問題や貧困など社会的課題を解決するための具体例
エシカルな志向は、人権問題や貧困などの社会的課題の解決に寄与します。エシカルな消費や行動は、公平で公正な取引を促進し、労働者の待遇改善や貧困層への支援に繋がるからです。例えば、フェアトレード製品を購入することで、発展途上国の労働者に適正な賃金が支払われ、彼らの生活水準が向上します。また、アパレル業界では、安全な労働環境を提供し、人権が尊重されるよう努める企業が増えています。 そのために私たちができることとしては、例えば、買い物をする際には、フェアトレードや有機栽培の認証ラベルが付いた商品を選ぶことが重要です。これにより、労働者への適正な賃金支払いだけでなく、環境にも優しい消費を実現できます。日常生活でのエシカルな選択は一見小さな一歩かもしれませんが、積み重ねることで大きな変化を生み出すことができるのです。
一人ひとりがエシカルな志向を持ち続けることが、未来の社会に繋がる重要な鍵となります。教育や啓発活動を通じて、次世代にもエシカルな考え方を広め、一緒に持続可能で公平な社会を築き上げていきましょう。
サステナブルとの違い
「エシカル」と「サステナブル」には似たシチュエーションで使用される言葉ですが、若干の違いがあります。まず「エシカル」は前述した通り、和訳すると『倫理的な』という意味を持ちます。もう少し分かりやすく説明すると、エシカルとは『環境や社会、人に配慮すること』と表せます。明確な定義は定まっていないものの、環境・社会・人などに貢献した行動はエシカルな取り組みと言えるでしょう。一方「サステナブル」は『持続可能な』という意味を持ち、エシカルと違って持続可能性に焦点を当てている言葉です。地球や社会が、より良い未来に向けて、持続し発展できるような行動はサステナブルと言えるでしょう。
エシカル消費を実践してみよう
「エシカル」の意味や「エシカル志向」の大切さが分かってきたのではないでしょうか?ここではエシカルを実践する「エシカル消費」について説明します。そもそもエシカル消費とは、環境や社会に配慮した商品やサービスを選ぶことで、私たちの日常生活に取り入れられる持続可能な消費パターンのことを言います。エシカル消費を実践するためには、まず身近な商品やサービスを見直し、それがどのように生産され、どのような影響を及ぼしているのかを理解することが重要です。ファッション、食品、コスメなど、具体的なカテゴリーごとにエシカルな選択を取り入れる方法を詳しく解説していきます。
エシカルファッション:持続可能素材
ファッションでエシカルを取り入れる際は、「持続可能な素材」を使用しているかをチェックしてみましょう。 具体的には、リサイクルされたリサイクルポリエステルを使用してたり、栽培や生産過程での環境負荷が低く、また廃棄時にも環境に害を与えにくいオーガニックコットン・ヘンプなどを使用している製品が挙げられます。 持続可能な素材を使うことは、環境への負荷を減らし、環境保護に貢献できます。
エシカルスイーツ:オーガニック食品とフェアトレード製品
エシカルなスイーツを選ぶ際は、原材料に注目してみると良いでしょう。例えば、化学肥料や農薬を使わないオーガニックなものや、生産者に公正な報酬を提供するフェアトレードの原料を使用したものが挙げられます。また、その他にも動物や環境へ配慮したヴィーガンスイーツや、アレルギーの人でも安心して食べられるグルテンフリースイーツなどもエシカルなスイーツと言えます。 下記記事から、おすすめのエシカルスイーツをみることができます。是非チェックしてみてください!
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エシカルコスメ:動物実験を行わない化粧品と自然由来スキンケア
エシカルコスメは、動物実験を行わない化粧品や自然由来の成分を使用したスキンケア製品などが挙げられます。動物実験は動物の福祉を侵害する行為であり、また化学成分の過剰使用は環境への悪影響が懸念されるからです。そのため、エシカルコスメブランドは、クルエルティフリー(動物虐待なし)の認証やオーガニックコスメの品質を保証するコスモス認証などを取得しています。
しかし認証取得には費用もかかるため、製造過程から成分選びまで徹底し、環境や動物に配慮していても認証マークがないものも多くあります。エシカルコスメブランドの原材料や生産者の想いをみて、積極的に選んでみてください。 下記記事からは、今注目のエシカルコスメブランドをチェック!
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エシカル雑貨:リサイクルとアップサイクル
エシカル雑貨は、環境や社会に配慮した材料や製造プロセスを使用して作られた日用品を指します。具体的には、リサイクルされた原材料を使用した製品や、本来捨てられるはずだったモノに新たな価値を加え再生させたアップサイクル製品が挙げられます。
その他にも、伝統を継承し、地域文化を守るアイテムもエシカルな雑貨として注目を集めています。下記記事より、通販で購入できる地球に優しいエシカル雑貨を紹介しています。ぜひご覧ください!
エシカル雑貨特集 【2024最新】エシカルな雑貨おすすめ16選!通販で買える地球に優しい商品をご紹介! |
エシカルな買い物をするなら
エシカル消費を意識し商品を選ぶことで、環境保護・人権保護・社会的公正など、より良い 社会の実現に繋がります。最近では、環境や社会に配慮されたものでも、通常の商品と謙遜しないほど、”美味しい商品”や”可愛らしい商品”が増えてきました。通販サイト「LILOCLE(リロクル)」ではスイーツ・雑貨・コスメなど幅広いジャンルでエシカルなものを取り揃えています。ぜひご覧ください。
通販サイトリロクルはこちらから>> |
日常でのエシカルな選択
「エシカル」を心がける時のポイントは人・社会・環境に考慮しているかという観点で日頃の消費行動を見直すことです。 また、エシカルな商品を購入する時は原材料や製造過程をよく知ろうとすることが大切です。誰が、いつ、どうやって、どのように作られているのかをまず知ることがエシカル消費の実現に繋がります。
身近なエシカル消費の始め方
環境に配慮する商品を見つける時にポイントになるのが、認証マークのついた商品を選ぶことです。
✔️国際フェアトレード認証ラベル
生産者の農家や労働者に公正・公平な労働条件を提供し、適切な労働環境や人権保護、農薬や薬品の使用削減、土壌の保全などが守られていることを証明するラベルです。持続可能な生産と公正な貿易により、貧困のない持続可能な社会の実現を目指しています。
✔️FSC®︎認証【森林保全】
Forest Stewardship Councilの頭文字をとったもので、森林の管理が環境や地域社会に配慮して適切に行われているかどうかを認証する国際的な認証制度。主に木材や紙類で見ることが多いでしょう。
✔️有機JASマーク
農林水産大臣が定めた臣が定めた品質基準や表示基準に合格した農林物資の製品につけられるマーク。農薬や化学肥料などの化学物質に頼らず、自然界の力で生産された食品を表します。
その他にもオーガニック野菜やコットンを選んだり、地元で採れた商品を地元で消費する「地産地消」、エコバッグやマイボトルを持ち歩きプラスチック消費量を減らすこともエシカル消費に繋がります。
持続可能な生活への思考転換
持続可能な生活とは私たちが地球の限りある資源を無駄にせず、将来の世代にも豊かな生活を受け継ぐことです。 再生可能なエネルギーの使用や廃棄物の削減、リサイクルの促進などが重要になります。
その中でも私たちが身近に行動できることが「フードロス削減」です。まだ食べることができるのに廃棄される食品のことを指します。世界に比べて日本はフードロスが多い国で、年間523万トン以上が廃棄され、これは毎日お茶碗1杯分のお米を捨てているのと相当するという深刻な社会問題になっています。これらを解決するためにまず買いすぎを防ぐために食べ切れる少量のサイズを購入したり、食品を無駄なく使用する調理を心がけるといった小さな積み重ねが大切です。
エシカル消費を促進する動きと課題
日本で「エシカル消費」という選択が浸透していないのには、まだまだ「エシカル」という言葉が広く認知されておらず、もしくは言葉は聞いたことがあっても意味をよく理解していない人は10%以下に留まるといった結果もでている為です。
エシカル消費の認知を拡大するには、エシカルといった選択が社会や環境・私たちの健康などにもたらす影響やメリットを消費者にしっかりと訴求できれば理解度も深めていけるはずです。 また、テレビやCM・広告・SNSなどメディアによるエシカル・SDGsなどに関する情報の発信もエシカル消費を拡大することに不可欠でしょう。
政府とNGOの取り組み
ここからは政府とNGO(非政府組織)のエシカル消費を促進する取り組みをご紹介。 国際的な合意であるSDGs(持続可能な開発目標)に基づく政策もエシカル消費を後押ししており、エシカルな商品が少しずつ市場へと流通しやすくなっています。 一方でNGOではフェアトレード製品の認証制度を導入し、労働者の環境整備、適正な賃金の支払いなどから労働者の貧困をなくし社会的な公平性を追求します。 また、エシカルな考えを学んでもらう講演やイベントなども開催しています。知識を積み重ねることで実際の購買行動に変化が起こります。 政府とNGOの連携も貧困や環境問題の解決に不可欠で、豊かな資源を残していくために大きな鍵となります。
企業のエシカル取り組み事例
エシカルな取り組みは社会に果たす役割だけでなく、企業の信頼性、イメージ向上にも大きく繋がっており、欠かせないものになってきています。企業単位でエシカルな取り組みを行うことは持続可能な社会の実現にも貢献します。
セブンイレブン 「エシカルプロジェクト」
セブンイレブンジャパンでは販売期限が近づいたおにぎりやパンなどの商品を対象に電子マネーnanacoで購入すると5%のボーナスポイントを付与する「エシカルプロジェクト」を全国で実施しています。セブン&アイグループでは2030年までに食品ロス半減、2050年に75%削減という目標を掲げています。
スターバックス「Ethically Connecting Day(エシカルなコーヒーの日)」
毎月20日に「エシカルコーヒーな日」としてフェアトレード イタリアン ローストをアイスコーヒーで提供しています。生産者に適切な対価が支払われていること、コーヒー生産に関わるの人の人権が守られていること、栽培環境が保全され生物多様性が維持されていることなどが設定され、スターバックスは持続可能なコーヒー栽培を実現を目指しています。
ユニクロ 「RE.UNIQLO」
ユニクロはお客様が不要になった全商品を回収し、リサイクル・リユースする取り組みを行っています。それらを活用し、難民キャンプや被災地への緊急災害支援など、世界中の服を必要としている人たちに届けています。中にはダウンとフェザーの100%リサイクルが進められ、生産過程の20%もCO2削減を実現しています。ムダな資源を使わず、ごみの削減にも成功、環境への負担を軽減する取り組みです。
エシカルな選択の経済的課題と普及促進
エシカルな商品を購入しづらい原因に高価格であるといった点も挙げられます。一般的な商品と比べ製造にコストがかかる為、その分販売価格も高くなってしまうのです。例えば、フェアトレードのコーヒーやオーガニックコスメなどは、通常の製品に比べて価格が高いです。これらのエシカル製品は途上国の生産者に正当な報酬を提供し、環境に配慮した方法で製造されていますが、その分のコストが価格に反映されるため、経済的に余裕がない消費者にとっては選びづらい選択となります。エシカルな選択を普及させるためには、価格を抑える工夫や助成金制度の導入が必要ではないでしょうか。政府は助成金を提供することで消費者の経済面負担を軽減することができます。企業や政府、NGOが協力しエシカルな選択をサポートする仕組みを強化することが重要となるでしょう。
エシカルな未来の構築に向けて
エシカルな未来を構築するには個人・企業・地域社会の協力が必要です。個人一人ひとりの小さな行動が大きな変革に繋がるからです。 例えば地域でリサイクル活動やエコイベントを行う取り組みはゴミの排出量削減だけでなく、地域経済の活性化といった効果も期待できます。
個人の購買行動やリサイクルなどの取り組み、企業の環境に配慮した製造プロセス、地域社会の取り組みなど、全てが連携して初めてエシカルな未来に近づくのです。
教育と啓発
学校や社会教育の場でもエシカル消費の重要性を伝え、未来の世代にも理念を根付かせることが必要です。 持続可能な未来に向けて、消費行動を考え直し、「より良い選択をするための知識を広めること、多くの人々にエシカルに対する概念」を浸透させることが大切です。 前述の通り、一人一人の行動が結果として積み重なり、社会全体としてエシカル消費を促進する力になります。そのためには若い世代の地球温暖化や気候変動に対する危機感を高め、未来に向けてエシカル・SDGsなどの重要性を伝えていくことが重要です。
地域社会との協力と個人のアクション
「地産地消」や「応援消費」といった行動は地域経済の活性化に繋がります。 応援消費とは単に商品を購入するのではなく、生産者やサービス提供者に共感し、モノやサービスの購入によって支援しようとする取り組みです。地域経済の活性化や被災地の復興などに繋がるだけでなく、応援消費を通して社会問題や環境問題への意識を高め、日々のお買い物に変化が生まれます。
「モノ消費」ではなく「コト消費」を大切にされる時代。価格や手頃さだけで選ぶのでななく、消費者にしっかりとストーリー性を伝え、企業と消費者・地域社会が一丸となってエシカル消費に取り組むことで、より良い未来を築き上げること繋がるでしょう。