ロスフラワーとは?花屋から廃棄される花を救う取り組みについて
ロスフラワーとは?
花屋から廃棄される花を救う「ロスフラワー」という取り組みについて、ご存知でしょうか?
ロスフラワーとは美しく綺麗に咲いていても検品基準を満たさず、規格外になってしまったり市場に回らないもの、店頭で売れ残ったもの、結婚式や各種イベントなどに使用され短期間で役目を終え、廃棄されてしまう花のことです。
食品ロス問題に比べると「ロスフラワー」はまだまだ表には出ていませんが、実は花業界では長きに渡って深刻になっている問題なのです。
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ロスフラワーの現状と問題点
一年間で廃棄される一般的な花の量は年間10億本、経済損失は年間1500億円にものぼるといわれています。花は非常に繊細で寿命も短いため生産・流通・小売・消費の様々な段階でロスが発生してしまうのです。
近年、SDGsへの取り組みが活発に行われる中で持続可能な社会の実現に向けて目標No.12「つくる責任つかう責任」では生産者も消費者も資源を限りある資源を有効に使い、持続可能な生産と消費パターンを確保することが掲げられています。ロスを減らすことは単に花業界を支援するだけでなく、廃棄時のCO2削減など環境課題にも貢献します。
その上で、ロスフラワーの問題点は下記の通りです。
①「プロダクトアウト型」という流通スタイルのため
花業界では生産者・花農家が作りたい分をベースとし出荷。それを農協が買い取り、卸業者を通して生花店などの小売業者が消費者に販売していくという仕組みになっています。しかし消費者への供給がわかりづらいため花の需要は時々によって見込みが取りづらく、売れ残った分だけ廃棄されてしまうのです。
②多段階の流通過程を経ることで生じる人件費・廃棄時に生じる際の燃料コスト
花は生産されて店頭に並ぶまで長い流通過程を経て運ばれてきます。 廃棄されるとなるとその過程で発生する人件費、花を生産・管理する際使用する水、配送にかかる燃料コストなども無駄にしていることになるのです。 また燃料を消費することはCO2排出にも繋がり、環境面でも負担がかかるといえます。
③廃棄を見越した価格づけをせざるを得ない
生花店での一般的な廃棄量は仕入れた量の30%といわれています。 生花店は廃棄分を見越して価格を設定しないと利益が生まれません。ロスが多いと店頭に並ぶ花の価格も上がります。 価格が上がることによって需要も減少してしまうという悪循環を生んでしまっているといった一面もあるのです。
ロスフラワー問題を解決する取り組み
少しでも花のロスを少しでも削減するために社会全体でもさまざまな自治体や各業界の取り組み行われています。今回はその一部と誰でもスタートできる取り組みをご紹介!
①農林水産省「花いっぱいプロジェクト」
2020年3月6日より花の消費量を拡大するため、家庭や職場で花を飾り、花の購入促進を呼びかける「花いっぱいプロジェクト」がスタートしました。 2年目の2021年には活動の幅が広がり、公式HPではプロジェクトに賛同する生花店やフラワーロス削減に取り組んでいる地域や企業をチェックできるようになりました。②フラワー復興協議会
花の生産・流通に携わる事業者によって設立され、フラワーロスの問題と花の魅力を生かした生活様式を創出することを目標に全国でフラワーロス削減に取り組んでいます。2021年には母の日明けに大量に発生するフラワーロス解決のためインフルエンサーと手を組み、SNSの呼びかけにより2万本のカーネーションを救うことに成功しました。
講座やセミナーも行っており、花による賑わいの回復・地域と連携した地域復興、花文化を広い分野から盛り上げる発信を行っています。
③ドライフラワーとして楽しむ
“傷んだら捨てる”選択肢ではなく、生花はドライフラワーとして新たな商品として活用することで長期にわたって花を楽しむことができます。 ドライフラワーは生花に比べて耐久性に優れ、乾燥状態のため水やりなどの手入れ不要です。また、水分を含んでいないため軽量で手軽に雑貨やインテリアとして装飾することができるので花としての価値をさらに高めることができます。
フラワーロスを無くすために私たちができること
フラワーロスをなくすために、私たちができることとしては、以下の行動が考えられます。
①ロスフラワーを選んでみよう
リビングや玄関のインテリアの一部としてや、大切な方へ想いを伝えるプレゼントとしてなど花を購入する機会はさまざまありますよね。購入する際、積極的に「ロスフラワーを選んでみる」という選択をしてみませんか?現在では生花はもちろん、ドライフラワー・ボタニカルキャンドルなど様々な形で、花を楽しみ、想いを伝えることができますよ。
②長く飾って楽しもう
購入した花、貰った花、全ての花を長く楽しむことが大切です。 そのために、切り花を長持ちさせるよう小まめに花瓶のお水を入れ替えたり、楽しみ終わった生花をドライフラワーにアレンジするなど、花を長く楽しむ習慣を取り入れることをぜひ考えてみてほしいです。作ったドライフラワーをブーケのように束ねリボンで結べば、ドライフラワーのスワッグにもなり、逆さにして吊るすだけでお洒落なインテリアにもなります。
ロスフラワーを購入する方法
2023年現在では、街中のお花屋さんで気軽にロスフラワーを購入することは難しいようです。しかし少しずつではありますが、実店舗はもちろん、通販サイトやお花を定期的に届けるサブスクでもロスフラワーを取り扱う企業が増えています。また、ロスフラワーをボタニカルキャンドル・フラワーボード・フラワーボックスなどお洒落にアレンジしたデザイン性のあるアイテムも販売されています。 お花を購入する機会が訪れた際、一度リサーチしてみるのもいいかもしれません。
ロスフラワーをアレンジしたおすすめキャンドル
こちらではロスフラワーをボタニカルキャンドルにアップサイクルした通販サイト「LILOCLE」のオリジナルアイテムをご紹介。
注目すべき点は、どのアイテムも原料は自然原料のみで作られているところ。 ワックスは大豆からできた”ソイワックス”、香りづけは”エッセンシャルオイル”、彩りは”ロスフラワー”を使用しているので、環境にも身体にもやさしい仕上がりとなっています。お好みの花(色)・香りを選べる仕組みになっているので、ご自身用としてはもちろん、ギフト用としても贈る相手にぴったりのアロマキャンドルをお届けすることができます。 ※季節によってお花の種類は変更されることがあります。
BLUE(デルフィニウム)
エレガントな美しさと洗練されたイメージの”BLUE”。ブルーのお花自体多くないので、特別感を演出したい贈り物にぴったり。
YELLOW(ミニバラ)
お部屋にも馴染みやすい、温かな黄色が特徴の”YELLOW”。「飾るだけでパワーをもらえる」そんな一品です。
PURPLE(バラ)
シックで上品な佇まいの”PURPLE”。赤いバラをドライフラワーにしているので想いを伝えたい時にピッタリ。
GREEN(ユーカリ)
ほのかに浮き出るユーカリが大人のかっこよさを引き出す”GREEN”。男性へのプレゼントとしてもおすすめ。
ロスフラワーを購入してサスティナブルな生活を過ごしませんか?
いかがでしたか? こちらの記事ではロスフラワーの問題や私たちにできるエシカルな取り組みをご紹介しました。花には幸せホルモンを増加させたり、リラックス・癒し効果があると言われています。
ロスフラワーやロスフラワーを使用したアレンジアイテムを中心に、日常に花を楽しむ習慣を取り入れることは、私たちの心身の癒しはもちろん、環境保全やサスティナブルな世界へ繋がります。 ライフスタイルの中に、ロスフラワーを楽しむ機会を増やしていただけると嬉しいです。
次回も引き続きエシカルな情報をお届けしていきますので、お楽しみに!